2017年11月25日


名古屋市美術館いいね、解説が詳しくてわかりやすく素人にも優しい。


ランス美術館展のマラーの死よかった。

マラー、綺麗な顔してるんだけど、風呂に浸かった体の皮膚は青ざめ、安らかな顔は表情筋が一切の力を失っていて、確かに死んでる。

すさまじいのは彼が作者の友だちだってこと。

突然殺された友人の死体をどんな気持ちで見つめ、描いたのか。どれほどの決意で絵筆を取ろうと思ったのか。

告発とか、弔いとかではない、描かないと狂ってしまいそうなそういう思いだろうと思う。


常設展にはユトリロの絵もある。

ユトリロだよ。すごいね。

ユトリロはアルコール依存性の治療のために絵を描いてたらしい。

のっぺりと塗り込まれた、マルカデ通りの白い街並みは、よそよそしく、ユトリロの孤独感、疎外感を100年後の今でもよく伝えてくれているね。ひとりぼっちで、パリの街全部に無視されてる気分で歩いていたのが私だったような、そんな気持ちになるね。